ソファーの張地に使用されている素材は、本革(主に牛革)、布、合成皮革があります。
それぞれの素材にメリット、デメリットがあり、お手入れ方法も異なりますので、性質をよく理解して、ご自分のライフスタイルに合った素材を選ぶようにしましょう。
素材ごとの特徴
本革(牛革)
- 使い込むうちに柔らかみが増し、味わい深さが出てくる。
- 風合いが自然でソフトな感触。
- 適度な伸縮性。
- 湿気、乾燥、高温に弱い。
- 動物の皮膚なので、乾燥によるヒビ割れが生じてくる。
- 素材の中では一番高価。
PVC(塩化ビニールレザー)
- 少し硬めで耐久性がある。
- 他のソファーに比べて手入れが容易。
- 加工性も高く、発色がよい。
- はっ水性が高く、汚れを拭き取りやすい。
- ベタツキ感が気になることもある。
PU(ソフトレザー)
- ベトツキ感がなく、さらりとして柔らかい感触。
- 柔軟性に優れている。
- 豊富なカラーバリエーション。
APU(スーパーソフトレザー)
- 優れた質感とベトつかない肌触り。
- 天然皮革のソファーに劣らない質感。
- 合皮の中では最高級。
- 本革・布張りのソファーに比べ、特に手入れが容易。
- 合皮の中では一番高価。
布(ファブリック)
- 生地の色柄・テクスチャーの種類が多い。
- 麻や綿などで、肌ざわりが良い。
- カバータイプなら取り外してクリーニングも可能。
- ソファーカバーを変えて、季節ごとに模様替えができる。
- 汚れが落としにくく、シミになりやすい。
異なる素材との接触に注意しましょう
本革や生地等で染料を使用しているものとPVCが接触すると、その染料がPVCのほうに色移りする場合があります。
この現象を「移行」といいまして、いったん移行すると素材のなかに入り込むため拭き取っても取れることはありませんのでご注意下さい。
分かりやすく例えると、透明のデスクマット(PVC)の下に印刷した紙を入れておくと、知らない間にデスクマット側に印刷したものが移ってしまうことがありますね。
その現象と同じです。
原因は、PVCの中に含まれる可塑剤というものが染料等を誘引する性質をもつために起こります。
※合成皮革(ウレタン素材)のものは可塑剤を使っていないため移行することはありません。